10/01/03　深山に会った

今日もバイト頼まれた。 でも夕方までにしてもらった。 ていうか店長さんがしてくれた。 夕方深山が帰ってくるからだ。 ありがたい。 一日中そわそわしてしまった。 皿を割らなくてよかった。 最近運ぶのもうまくなってきた。 コーヒーもこぼさない。 メニューの値段も大体覚えた。 でも油断するとまた失敗するだろうから気を引きしめていこう。 深山の飛行機は昼の三時につくらしい。 そこから車で帰ってくるらしいから、七時ぐらいになるそうだ。 五時上がりだったから、家でひたすら電話を待った。 無駄にシャワーとか浴びてしまった。 意味が分からない。 自分の行動が意味が分からない。 恋って恐ろしい。 連絡が来て、チャリを全力で飛ばした。 玄関の前で深山が待っていた。 チャリ投げ捨てて飛びついてしまった。 深山が勢いで塀で頭打った。 会いたかった超会いたかった。 どうかしたのか？ どうして？ 君はこんな………、愛情表現が直接的だったか？ 分かんない。でも、会いたかった。会えて嬉しい。超嬉しい。 顔が真っ赤になって無言になっていた。 自分でもおかしいくらい、深山に会えて嬉しい。 もっと抱きついていたい。 キスしたい。 その先は、ちょっと保留。 深山が困ってたからとりあえず大人しく部屋に入った。 二人で部屋にいるとドキドキする。 というかムラムラする。 やばいな、そのうち襲いそうだ。 押し倒したい。 おみやげとかもらっていたら、知らない人が来た。 背が高くてイケメンだった。 若干、深山に似ていた。 俺を見て指さして笑った。 この子かあ、とか言っていた。 失礼な奴だ。 初対面印象最悪。 叔父さん、後にしてくださいと言って深山が追い出していた。 誰かと聞いたら父親の弟ということだった。 数学者でとても尊敬できる人だと言っていた。 嬉しそうだった。 あいつ嫌いだ。

10/01/04　１日イチャイチャ

朝から深山の家で一緒に遊ぶ。 夕方からバイトだけど。 サボりたい。 でもそんなことしたら駄目だ。 新しく師匠から教わったクッキー作って持っていった。 おいしいって言ってくれた。 嬉しい。 次はケーキとか作りたいな。 いつも通りとりとめのない話をした。 ハワイはいいところらしい。 しかし深山にハワイてあまり似合わない。 ヨーロッパの方がそれっぽい。 でも意外に泳いだりするらしい。 深山って見かけによらず割とアウトドアだ。 俺も初詣の話とかバイトの話とかした。 クラスメイトに好きな人聞かれたから言っていいかと聞いた。 君の迷惑にならないならかまわないと言われた。 そういえば店長さんがあれほど言いふらすのだから、柴村はクラス中に言いふらすだろうか。 それは嫌かもしれない。 でも深山のこと隠したくない。 ノロケたい。 また悩みが増えた。 楽しく話してたのにまた深山の叔父さんが入ってきた。 邪魔だ。 美晴のどこが好き？とか本当に男の子だと思わなかったとかニヤニヤ笑いながら言われた。 こいつ本当に嫌い。 でも深山は嬉しそうだった。 やっぱりこいつ嫌い。

10/01/05

10/01/06　頭が真っ白

昨日は日記を書くのを忘れてしまった。 今も頭真っ白だ。 顔がニヤニヤして止まらない。 恥ずかしい。 ずっとベッドでジタバタしている。 走っても顔がにやにやする。 何も手につかない。 深山の口はちょっとかさついていた。 でもちょっと湿ってた。 睫、長かった。 睫、震えてた。 俺も多分震えてた。 不思議。 ただ、皮膚と皮膚をくっつけてるだけ。 指が触れるのと一緒。 いや、指が触れてもドキドキするか。 でも柴村とくっついてもどうも思わない。 深山とくっつくと、ドキドキする。 それで、口と口をくっつけると、最高にドキドキした。 ただ、触れてるだけなのに、火傷しそうなほど熱かった。 ストーブに触れてるみたいだった。 のぼせそうだった。 キスしていい？って聞いたら顔真っ赤にしていた。 最初目測誤って口の横にやっちゃった。 一緒にアクション映画見てて、なんかラブシーンになって、外人の濃厚なキス見てたらしたくなった。 していい？って聞いたらびっくりしてた。 でも、僕もしてみたい、って言ってくれた。 やばい、顔がにやにやする。 濃厚じゃなかったけど、気持ちよかった。 ただちょっとくっついただけ。 でも、ドキドキして気持ちよかった。 本当に、ただ触れてるだけなのに。 なんでだろう。 不思議。 深山は不思議。 とても不思議。 バイトの間もずっとふわふわしてた。 店長さんが呆れてた。 ファーストキスしたんですって言ったら、無言になった。 ノロケたい。 幸せ。 気持ちいい。 幸せ。 またしたい。

10/01/07　冬休み最後

今日もずっと深山と一緒にいた。 今日はバイトもないからずっとずっと一緒にいれた。 三連休に山に行く約束をした。 楽しみ。 靴も少し馴らしてある。 早く山に慣れて、深山の登るような高い山に一緒に登りたい。 俺に突き合わせて低い山にばっかり登らせるのは申し訳ない。 今日は何回もキスした。 ていうか襲った。 ことあるごとにキスしてみた。 貸した漫画を一緒に読んでる時とか、話してる時とか、お茶してる時とか。 隙をついてはキスをした。 照れる深山がかわいすぎてたまらなかった。 ムラムラした。 舐めてみた。 びっくりしてた。 もっともっと舐めたくて、舌入れてみた。 押しのけられた。 でも、俺が固まったら、深山からキスしてくれた。 舌入れてくれた。 どうやったらいいかよく分からなくて、二人で恐る恐る舌を舐めあった。 口の中を色々舐められてぞくぞくした。 勃っちゃった。 ぬめぬめしてて、生温くて、意外と細やかに動く。 変な感触だった。 でも、気持ちよかった。 ずっとずっとキスしてたかった。 もっと深山に触っていたい。 触られたい。 深山、呆れてないかな。 俺、ものっすごいエロ野郎だ。 思春期だからしょうがない。 でも、嫌がってないかな。 考えてちょっと怖くなった。 今度聞いてみよう。 でも俺、こんなんじゃなかったんだけどな。 淡白な方だと思っていた。 あんまり恋愛とか興味ある方じゃなかったし。 おかしい。 まあ、しょうがない。 もっともっと触りたい。 もっともっと触られたい。 えっちしたいのかな。 分からない。 それは怖いかもしれない。 深山を抱く。 鼻血が出そうだ。 俺が女役。 深山が相手なら出来るかもしれない。 深山はどう思ってるんだろう。 深山はあんまりえっちしたいとか思ってないだろうか。 ていうかそもそも深山はなんで俺が好きなんだろう。 いつ好きになったんだろう。 考えたことなかった。 聞いてみよう。 もっともっと、深山のこと知りたい。

10/01/08　久々の学校

今日から学校だ。 今日いっても明日から三連休なんだから今日も休みにすればいいのに。 なんか決まりでもあるのだろうか。 でも久々に会った同級生はなんか懐かしい。 正月にも会ったんだけどな。 なんか懐かしくて、楽しい。 横井さんは相変わらずかわいい。 柴村は相変わらずうるさい。 初詣一緒に行ったクラスメイトも話しかけてきてくれた。 八代さんもそうだし、秦野や溝田も気軽に話してくれた。 ちょっと嬉しい。 もうすぐこのクラスも終わりだけど、少しでも打ち解けられてよかった。 来年はもっと頑張ろう。 横井さんに、明日もお菓子作りする？って聞かれた。 明日は山登りだからと断った。 ちょっと残念そうだった。 最初に言っておけばよかった。 申し訳ないことをした。 師匠は本当にいい人だ。 放課後はバイトだった。 なぜか柴村がついてきた。 暇なのか。 まあ、いいけど。 ココアとケーキを食べてた。 見ているだけで甘そう。 カウンターでテンホウさんと楽しそうに話してた。 マッチ箱でなんか賭けしていた。 店長さんに、あの子はただの友達？って言われた。 どういう意味だ。 心外だ。 俺は恋人がいるのに別に人に手を出すほど節操なくない。 ちょっとむっとしたら謝られた。 そういえば店長さんって、あまり物事動じないよな。 カミングアウトした時もちょっと動揺してただけだし。 年の功か。 柴村が、いい店だなって言ってくれた。 俺もそう思う。 ボロいけど、落ち着くいい店だ。 柴村が気に入ってくれて、嬉しい。

10/01/09　二回目の山登り

今日は二回目の登山だった。 でも、あんまり楽しくなかった。 深山の叔父さんがついてきた。 深山聡と言うらしい。 名前なんてどうでもいいけど。 車出してくれるってことで、ついてきた。 くんなよ。 なんか自信に満ちてて、背が高くて顔がよくて、大人って感じだ。 こういう奴、嫌い。 すっごい楽しみにしてたのに。 なんで深山俺にいわねーんだよ。 なんか俺といる時より楽しそうだし。 二人で専門用語で話しちゃってるし。 深山に登山を教えたのは、聡さんらしい。 だからなんだよ。 二人でいちゃいちゃいちゃいちゃしやがって。 楽しくなかった。 全然楽しくなかった。 お弁当、作ってきたのに。 あいつにも食われた。 深山おいしいって言ってくれたけど、いつもの半分ぐらいしか嬉しくなかった。 いや、まあ、４分の３ぐらいは嬉しかった。 この前よりおいしくなってるって言われた。 師匠にメニューも考えてもらったんだから当然だ。 気付いてもらったのは、嬉しい。 あいつもうまいねって言ってた。 お前の感想なんていらない。 今日は曇ってたから、頂上の景色も靄がかっていた。 それはそれで綺麗だったけど、なんか前の時よりくすんでみえた。 疲れた。 俺がいつもより無口になってるの、深山気付かなかった。 一回だけ疲れた？って聞かれたけど、大丈夫って答えたらそれだけだった。 あいつとずっと楽しそうだった。 あいつ嫌い。 深山も、今日の深山はちょっと嫌い。 ほんのちょっと。 いや、やっぱり好き。 でも、鈍感だ。 俺って、嫉妬深かったんだな。 新発見。 あいつに最後に、本当に美晴のこと好きなの？聞かれた。 冗談だったら早めに言えよって言われた。 むかつく。 あいつホントに嫌い。 今日はちょっと寂しかった。

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