夕暮れには四天が起きてきて、もれなく管理室からバーベキュー機材一式が届けられた。
喜び勇んで、テラスに機材を一通り揃える。

外は夕暮れに染まっていて、真っ赤だ。
どこかで、セミの声が聞こえる。
高原の夏の夕暮れはまだ涼しくて、外に出るとちょっと風が冷たいぐらいだ。
風に混じって、独特の木の匂いがする。
夏の気配が、気持ちがいい。

「気持ちいいな。バーベキューしたらちょうどいい暑さかも」
「そうだね。じゃあ、とりあえず火を起こそうか」
「火ってどうやって起こすんだ」
「んー、これに書いてあるね、やってみようか」

届けられた炭が入った箱には、一応、起こし方は書いてあった。
一緒に届けられた着火剤と新聞紙と炭を一緒に組立て、火をつける。

「………つかないぞ」
「………つかないね」

しかし新聞紙と着火剤についた火は炭に移ることなく消えてしまった。
慌てて新聞紙と着火剤を加え、空気が入る方がいいだろうとか相談しながら炭を組み立てなおす。
しかし、つかない。

「し、新聞紙足すか!?」
「着火剤もっと入れる?ていうか、なにこれ、この炭しけってんじゃないの」
「いや、俺たちの手際が悪いんだろ、これ」
「絶対これ、不良品だって」
「いやいやいやいやいや」

炭は割った方がいいんじゃないか、とか、点火用のスプレーで直接炭を炙ればいいんじゃないか別荘内のキッチンで燃やせばいいんじゃないかなど色々な意見が出る。
最終的に天がネットで絶対につくと言う方法を探し出してきて、それを何度か試してようやく火がつく。
無事火がついた炭をバーベキュー用のグリルに入れられる頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。

「火って、起こすの大変なんだな。キッチンでは一瞬なのに………。文明の進化ってすごい………」
「この前は管理人がつけてくれたからね。俺もいい勉強になった」

バーベキューの思わぬ難易度の高さを思い知り、焼かれる肉の前で呆然としてしまう。
人類は火を知って発展したって神話があったっけ。
それも頷ける、火の尊さを知った。

「うまい!この苦労の先にあるから、肉がうまいんだな!納得した!」

けれど、苦労して起こした火で焼いた肉は、すごく美味しかった。
この前みんなで食べた時もすごく美味しかった。
今もそれと同じぐらいか、それ以上に美味しい。

「うん、それには同意する。まあ、労力考えると俺は普通にフライパンで焼けばいいや」
「お前、合理性追求するにもほどがあるだろ。俺は火を起こしたのも楽しかった」
「まあね。経験として知っているのは悪くない」

俺は、火を起こしたことも合わせてすごく楽しかった。
天と小さい頃みたいにわいわいと一緒に騒げるのも楽しかった。

「………」

人気のない別荘地は、虫と鳥の声だけで世界に二人だけしかいないようにも感じる。
ジュースを飲みながら、空を見上げると月が綺麗に輝いていた。

「月、綺麗だな。星がその分ちょっと見えづらいのが残念だけど」
「周りが本気で何もないせいで、綺麗に見えるね」
「うん」

月が暗いと星が綺麗だって言ったのは、ワラシモリだったな。
でもやっぱり、月があるのも綺麗。
月があっても、星があっても、どっちも綺麗。

「綺麗だなあ」

空を見上げてもう一度言うと、天が小さく笑った。
小首を傾げて聞いてくる。

「俺しかいなくて申し訳ないけど、満足してくれた?」
「うん!すごく楽しかった。ありがとうな、天!」

正直な気持ちをそのまま伝えると、けれど天は馬鹿にしたように笑う。

「素直に礼言われるなんて変な気分」
「お前がいつも素直に礼を言わせないんだろうが!」
「そうだっけ?」
「そうだよ!」

まったくいつもいつも最後まで素直に礼を言わせない奴。
あ、もしかして、これ照れ隠しとかそういうものだったりするのだろうか。
岡野みたいに。

「照れくさいからって、そんな茶化さなくていいんだぞ」
「何言ってんの」

岡野と違って、心底馬鹿にしたように言い放たれた。
まあ、そうだよな。
こいつの性格の悪さは本来のものだ。

「でも、本当にありがと、四天」

でも、感謝してるのは本当だから、素直にもう一度告げる。
すると天も軽く笑った。

「いいえ。どういたしまして」

そして茶化さずそう言った。



***




バーベキューで煙やら肉やらの匂いが髪や服にだいぶついてしまったので、後片付けした後に交代で風呂に入った。
バーベキューは楽しいが、準備と片付けが大変だ。
たまにやるからいいのかもしれない。
まあ、たまになんてもうないからいいか。
楽しかった。

「兄さん?」

天が風呂から出てきたようで、俺を呼ぶ声が聞こえる。
階下に向かって、叫ぶ。

「こっち!」

一階にも寝室があったが、やっぱり寝るのはここだろう。
天がまだ濡れた髪を拭きながら、階段を上ってくる。

「なあ、見ろよ」

ベッドに横たわりながら、天井を指さす。
天は黙って隣のベッドに座り、俺の指さす方を見る。

「ああ、なるほど」

そしてベッドの上に広がる夜空に得心したように頷く。
少し光を落とした月と、その分光を増した星が、キラキラとまばゆく光り輝いている。
二階の電気を消しているのに、ぽっかりとベッドの周りだけ明るい。
ここだけ、別世界のようだ。

「綺麗だろ」
「そうだね」

天も隣のベッドに横たわって、天井を見上げる。
その横顔にはまだ疲れが滲んでいる。
シャツから伸びた剥き出しの腕には包帯が巻かれていた。

「怪我、平気か?」
「かすり傷だよ………、とは言わないけど、まあ縫うほどじゃないから平気」

一兄の剣で切られたのだ、かすり傷な訳がない。
でも血はすぐに止まってしたし、動きには支障はないようだから、大事ではないのだろうけど。
でも、天の傷だらけの体に、また傷が増えてしまった。
寝ころんだまま体の向きをかえて、天の方を向く。

「………ごめんな」
「兄さんだって怪我してるでしょ」

天は上を向いたまま、ちらりと視線だけこちらを向ける。
俺も佐藤に噛みつかれた傷とか、佐藤に殴られた痕とか、佐藤に蹴られた痕とか、色々体に残っている。
だからといって、天の傷とおあいこってものでもない。

「まあな。でも、ごめん」
「勝手にやったことだし」

俺のせいだって言ってくれればいいのに。
もっと俺に力があれば、うまく切り抜けられたって詰ってくれればいいのに。

「栞ちゃんが、羨ましいな」
「はあ?」
「栞ちゃんとお前は、仲間で共犯者、だろ」
「まあね」

ずっと二人で寄り添いながら宮守への復讐を考えてきた二人。
色々思うところはあるだろうし、心配とかもあるんだろうけど、天からは栞ちゃんへの絶対の信頼を感じる。
栞ちゃんなら絶対に意思を果たすだろうと、信じている。
俺は、まったく信じられていない。
まあ、仕方ないんだけど。

「お前にとって俺は、庇護対象なんだよな」
「庇護したつもりはないけど」

庇護、とは違うかもしれない。
でも、栞ちゃんのようには、信頼されていない。
今回も、有無を言わさず連れ出された。
俺が、行動するとは思われてなかった。
そのことは感謝しているし、助かった。
でも。

「ずっとお前に反発してた。ずっとお前が嫌いだった。お前が憎かった」
「うん」
「お前に敵わない自分が、嫌だった。力のない自分が、お前や、一兄や双兄に守られてばかりの自分が、憎かった」

天井を見つめたままの、天の横顔を見たまま、伝える。

「俺は、お前に認めてほしかった。お前と対等になりたかった。お前の隣に立っていたかった」

栞ちゃんみたいに、お前の隣に立っていられたなら、よかった。
一兄や双兄や天に、庇われてばかりではなく、一人前の人間だと認めてほしかった。
どんなに苦しくても辛くても、認めてくれるなら、それでよかった。

「仕方ない。兄さんを取り巻く環境がそれを許さなかった」

天はこちらを見ないまま、ただ、そう言った。
それは、分かってる。
何も知らなかった、知ることを許されなかった、外に出ることを許されなかった。
もしかしたら俺より頭のいい人は、自分が檻の中にいるって気づくことが出来たのかもしれない。
でも、俺には、出来なかった。
だから、今更愚痴愚痴言っても、仕方ない。
すべては、手遅れだ。

「………うん、分かってる」

でも、天、俺はお前と対等な人間になりたかったよ。
ああ、そうか。
俺が岡野と槇に焦がれて大切に思ってやまないのは、それもあるのか。
あの二人だけは、俺を、対等に見てくれた。
志藤さんですら、俺を対等に見るのとは、ちょっと違った。
でも、家の事情も、俺の体のことも、何も知らない二人だからこそ、俺と対等でいてくれた。
俺と同じ位置に、いてくれた。

「………兄さん?」

涙が零れそうになってしまって、また仰向けになって、空を見上げる。

「月が、本当に綺麗だ」

冴え冴えと冷たく光る、暗闇の中の一筋の光。
凛として一人輝く姿は、天の姿に似てる。

「天は、月が似合うよな」

四天には星よりも太陽よりも、月が似合う。
そう言うと、今度は天がこちらを向いて悪戯っぽく笑う。

「なにそれ、告白?」
「へ?」

何を言われたか分からず、間抜けな声が出てしまう。
また天の方を向くと、天はくすくすと笑いながら教えてくれた。

「夏目漱石だったかな。『I love you』を、月が綺麗ですねって訳したって話があるの」
「え、あい、らぶって、え」

I love youって、なんだそれ。
唐突に、かつて言われた言葉が思い出される。

『三薙さん、今日は月が、本当に綺麗ですね』

頭に一気に血が上る。

「うわああ………!!」

うつぶせになって、枕に顔をつっこむ。
顔も頭も、熱い。
なんだ、それ。
あれっていつだったっけ。
あれは、タツミに行った時だったっけ。
じゃあ、そんな頃から、あの人は俺を、想っていてくれたのか。
いや、でも、偶然かもしれない。
志藤さんは、知っていたんだっけ。
どうだったっけ。

「何?」
「な、なんでもない!」

嬉しいような、恥ずかしいような、申し訳ないような、今すぐ謝りたいような。
何も返せてない。
あの人を利用するだけ利用して、突き放したようなものだ。
それなのに、あの人は、こんな綺麗な言葉をくれていたんだ。
ああ、もう今更だけど、謝りたい。
いや、謝る方が失礼なんだろうか。

「志藤さんにでも言われてた?」
「なんで知ってんだよ!?」

思わず体を起こして天を見下ろす。

「うわあ………」

すると天は呆れたような、嫌なものを見たような顔をしていた。
率直に言うと、引いていた。

「あの人もなんていうか………。いや、その勇気は讃えるけど」
「ほっとけ!あの人はなんていうか、えっと純粋で真面目な人なんだよ!」
「そうかなあ。ブチ切れて飼い主襲ったり噛みついたりする馬鹿犬だよ?」
「おまえなあ!志藤さんはその、純粋すぎるからちょっと、その、暴走しちゃうんだよ!」
「苦しいよ、それ」
「志藤さんは、あれでいいんだ!」

不器用で、でもちょっと臭いことをストレートに言えてしまうあの人が可愛いんだ。
ちょっと暴走気味なところも、怖かったけど、でも反省してしょんぼりしているあの人も好きなんだ。
あの人はあれでいいんだ。
いや、実はなんでも出来るすごい人だから、もっと広い世界を見てほしいけど。
それで、俺よりもずっと、好きな人、見つけてくれたらいい。
それで、少しだけ俺のことを覚えておいてくれればいい。

「………志藤さんは、幸せになってほしいなあ」
「なれるといいねえ」

きっと、なれる。
あの人は、本当は敏くて強い人だから、絶対に幸せになれる。
俺のことになんか巻き込んで本当に申し訳ないけど、でも、きっと幸せになれるはずだから。
志藤さんも岡野も槇も、俺と違って、自分で幸せになれる力を持っている人達だから。

「………」

天の方に向き直し、見下ろす。
弟はいつものように飄々と俺を見返す。

「天は、俺と、一緒にいてくれるんだよな」
「ん?」
「お前が言ったんだ、お前を選べって。天のために死んでくれって。だったらお前も、俺といてくれるんだよな」

俺を奥宮にして、天が俺を殺す。
そしてそうすれば、天もただでは済まない。
つまり最後まで俺と一緒ってことだ。
だいぶ曲解しているが、まあ、いいだろう。

「時と場合と理由によるかな」

天は面白そうに俺の表情を見ている。
何を言い出したのかと、楽しむように。

「………最後のその時まで、お前の力を感じさせてくれるか?」
「その心は?」
「………」

さすがに、言うのは躊躇う。
恥ずかしいし、申し訳ない。
本当にこれでいいか、分からない。
でも、せっかくこんな機会が出来たんだし、言っておこう。
一度大きく息を吸って、吐く。

「その、最後の、儀式を、してくれないか」

声が、少し震えた。
意図は正確に受け取ったのか、さすがに天が表情を変える。
浮かんでいた薄い笑みをすっと消す。

「………何言ってんの?」
「お前は、この後、どうなるか分からないんだろう?」

どこまでも逃げられる訳じゃない。
いつかは捕まる。
天はその覚悟をしている。

「俺も、お前がいなくなって、一兄の力も断たれたら、それで終わりだ」
「………」
「勿論、お前に、今後何もなくて、普通に生きていくことが出来るんだったら、つながりを断ってくれて構わない。負担になったら、いつだって切ってくれて構わない。力が欲しい訳じゃないから。ただ、お前の気配を、感じていたい」

俺の言葉は届いているだろうか。
変なことを言っていないだろうか。

「駄目か?」

天は眉間に皺を寄せて、唇を歪める。

「駄目か駄目じゃないかというか、いきなり何を言っているんだろうっていう感想」
「お前の力がなくなるその時まで、お前の力を感じてたい。お前が終わるなら、一緒に、終わりたい」

この言葉に嘘と本当はどれくらいの割合なんだろう。
自分でもよく分からない。
本当だけじゃない。
でも、嘘だけでもない。

「………これが、約束のお願い、じゃないんだけど。だから断ってくれて構わないんだけど」

天は首を小さく傾げる。

「他にお願いは決まってるってこと?」
「………うん」
「それは今聞かせてくれないの?」
「後で、言う」

お願いすることは、決まっている。
だから、これが、叶えられなくても仕方ない。
意味があることかも分からない。

「そう。楽しみにしてる」
「うん。なんでも言うこと聞いてくれるって言ったよな」
「俺に出来ることなら、なんなりと。出来ないことでも最大限の努力をするよ」

天は約束を破らない。
だから、きっとその言葉は本当。
俺はまた、人に呪いをかける。

「………無理はしなくて、いいからな」
「何を頼まれるんだろう。怖いな」

くすくすと楽しげに、天が笑う。

「………それで、天」

その会話を遮って、もう一度問う。
天がゆっくりと体を起こし、手を伸ばして、その長い指で俺の唇をなぞる。

「それは、俺とセックスするってこと?」
「………っ」

羽毛が触れるような感触と、直接的な言葉に、心臓が跳ね上がる。
羞恥に、頭と体が熱くなっていく。

「兄さんは、弟の俺にまた押し倒されて、足を開いて、俺のをつっこまれて、精液注がれて、喘がされたいの?」

背筋に寒気が走るぐらい淫靡に笑い、嘲る。
どこか怒っているようにも感じる。

「一矢兄さんと、志藤さんで、癖になっちゃった?」

羞恥と屈辱が、ふつりと沸いてくる。
俺が誘ったんだから、言われても仕方のないことなのかもしれないけど。
でも、嘲笑い見下す弟に、怒りが沸いてくる。

「兄さんたら、本当にビッチなんだから」

そこまで言われて耐えきれなくなった。
思いきり隣にいる天のシャツの襟首を掴み、引き寄せる。

「ん!?」

顔を近づけ、冷たい唇に自分の唇を押し付ける。
天の面食らった顔が、少しだけ面白かった。
そして唇を離し、息の触れる距離で、言う。

「そうだよ!お前とセックスしたいんだよ!」

天が、ますます目を丸くして、きょとんとする。
こんな顔、ほとんど見ることがないから、ちょっとだけすっきりする。
たまにはお前だって、びっくりすればいい。

「………色気のない誘い方」

そして、天が笑う。

「まあ、そんなので煽られてる俺も俺だけど」

楽しそうにくすくすと笑って、肩を震わせる。
そして俺のベッドに膝をついて乗り上げる。

「いいよ。何考えてるか分からないけど、乗ってあげる」

綺麗な顔が近づいて、唇が触れる。
天の長い睫毛が伏せられ、白い頬に影を落とす。
俺も合わせて目を閉じる。
どうやら、誘惑は成功したらしい。
誘惑っていうのだろうか、これ。

「ん」

ゆっくりとベッドに倒され、仰向けになり天を見上げる。
月と星空を背負った天が、俺を見下ろす。
冷たい手が、俺の頬に触れる。
その手に、胸に針が刺されたようにつきんとした痛みが走る。
胸がいっぱいになる。

「………はは」
「何?」

その手が、懐かしくて、心地よくて、胸がじんと、温かくなる。
懐かしい匂い、ずっと傍にあった温もり。
なんだ、そうか

「俺、本当に、お前とセックスしたかったみたい」

一時でもいいから、お前と触れ合いたかったみたいだ。
志藤さんに教えてもらった。
抱き合うのは、儀式のためでなく、欲望の解消のためだけでもない。
熱を、気持ちを、一時だけでも、分け合え重ね合うことの出来る時間。

「なにそれ」

天が楽しげに笑う。
その瞬間、まだ濡れていた天の髪から雫が伝い頬に落ちる。

「つめた」
「それはごめんね」

謝罪と共に、ぺろりと頬を舐められる。
くすぐったくて笑ってしまう。

「犬みたいだ」
「あの人と一緒にしないでくれる?」

あの人とは、間違いなく志藤さんのことだろう。
相変わらずひどい言い草だ。

「まあ、天はどっちかっていうと猫だよな」
「兄さんは………、カピバラ?」
「おい。どっから出てきたそれ」
「なんとなく?」
「ふざけんな!」

減らず口を叩く弟の肩に腕を巻きつけ、引き寄せてその喉に噛みつく。
天が小さく笑って俺の耳たぶにかじりつく。
じんわりと、熱が全身を駆け巡っていく。

「………ん」

ああ、月が、綺麗だ。
でも、月に照らされた天は、もっと綺麗だ。

天の冷たい手が、熱を持つ。
もっとその熱を感じたくて、強く強く抱きしめた。





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