「これからは、ずっとずっと一緒ね」

きょとんとした顔をして、大きな目で私を私を見つめ返す。
そのまっすぐな目に見られると、胸にお日様があたったようにポカポカとする。

「今日から、ここで私とあなたはずっと一緒です」
「ここで?」

不思議そうに首を傾げる。
でもそんなのは気にならない。
私は浮かれて、はしゃいでいた。
欲しかったのだ、彼が。
ずっとずっと。

「はい、ずっと一緒です。一緒に遊びましょうね」
「ずっと一緒なの?」
「そう、あなたは私とずっと一緒にいるの。」
「ふーん、そうなんだ」
「………いや?」

少しだけ、不安になる。
もしかして、彼は嫌だったろうか。
私と一緒にいたくないだろうか。。
そんなこと考えもしていなかった。
そうだ、感情というのは好きも嫌いもあるのだ。
今までそんなこと考えたことなかった。
誰にどう思われようと、何も感じなかった。

ああ、でも彼に嫌われるのだけは、いやだ。

けれど、彼はにっこりと笑う。
眩しい、無邪気な笑顔で。

「ううん!これからは毎日一緒に遊ぼうね!」

そうして、小さな手でぎゅっと手を握った。



今でも鮮明に思い出す。
嬉しい言葉。
眩しい笑顔。
温かい体温。

私の、大切な記憶。





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