10/02/07 なんだかな

今日は特に予定がなかった。
なんか久々だ。
最近は深山と遊んだり、師匠に指導してもらったり、精神的に余裕なかったりで忙しかった気がする。
のんびりと過ごした。

走ったり、お昼にグラタン作ったり、夕ご飯に肉じゃが作ったり、ゲームしたり。
これはこれでいい。
母さんが、あんたが料理作ってくれるから助かるわって言ってくれた。
初めて言われたな。
母さん忙しいし、役に立てたならよかった。

夜に深山のこと考えた。
そういえば前に深山でヌいたな、とか思い出した。
深山はヤりたくならないのかな。
俺に触りたくないかな。
それともやっぱり恋愛感情じゃないのかな。
恋愛感情が分からないと言っていた。
どういうことが恋愛感情なんだろうって聞かれた。
俺にも分からない。
ただ、深山に触りたい、キスしたい。
もっともっと、してみたいな。
恋ってヤりたいってことなのかな。
それはなんか寂しいな。
俺は深山の体目当てなのか。
でも心も欲しい。
心ってなんだ。
なんか哲学的な話になってきた。

深山はヤりたくないのかな。
俺に触りたくないのかな。
そういえば性欲薄そう。
自分でしたりしないのかな。
どんな風にするんだろう。
エロ本見たりするのかな。

とか考えてたら深山でヌいてしまった。
自己嫌悪。


10/02/08 みんな仲良く

今日はちょっと寝坊したから冷凍食品多用。
なんでレンジでチンするだけでサクサクになるんだろう。
不思議。

師匠と水曜日一緒に買いもの行く約束をした。
楽しみ。
シリコンカップと冷凍食品と型抜きを買う。
全然使ってないからバイト代残ってる。

横井さんが八代さんと一緒にバイト先に来てくれた。
俺はバイト先も横井さんも好きだから嬉しい。
ついでに深山も来ていたから紹介した。
一応友達って言っておいた。
横井さんに嫌われたら嫌だし。
でも、嘘つくのも嫌だな。
どうしよう。
いつか本当のことを言おう。

なんか俺の学校での話とかしてたようだ。
何話してたんだ。
八代さんと横井さんが楽しそうに笑ってた。
深山もリラックスして笑っていたようだ。
ちょっとジェラシー。
俺も仲間に入りたかった。

不思議なテンポの、でもいい人だね、って横井さんが言ってた。
横井さんが深山を気にいってくれたら嬉しい。
二人とも好きだから。

店長さんに、あの子たちは初対面よね?って聞かれた。
仲良く見えたからかな。
そうって言って、ちょっと首をかしげてた。
どうしたんだろ。

そういえばこの前のいくみさんの件は大丈夫だっただろうか。
店長さんに聞いてみたら、平気よって言ってた。
あの子はその辺考えてやるわ、トラブルになりそうな人だったらそんなことしない、要領いいから。
さすがいくみさんだ。

帰りは深山と二人だった。
深山手袋してなかったから手をつないだ。
深山もあったかいなって言ってくれた。

これくらいなら、いいよな。

10/02/09 千秋ちゃん

今日はじゃがいものカレー味の煮っ転がし。
おいしかったけど、カレーって弁当にいれると匂う。
気をつけよう。

そういえば学校に人が減った。
センターも終わって、3年生は全然来ていない。
俺も再来年は受験か。
この前の模試、あんまり出来よくなかったし、勉強しないとな。
最近あんまり出来てなかったし。

そういえば深山は来年受験。
忙しくなって、あんまり会えなくなるのかな。
やだな。

今日は千秋ちゃんが一人で喫茶店に来た。
中学生にはいづらい場所だったみたいで、そわそわしてた。
かわいい。
なんでだろう、聡さんがここに来た時はもう暴れ出したくなるぐらいムカついたけど、妹の千秋ちゃんは全然平気。
むしろかわいい。
嬉しい。
人って現金。

ケーキと紅茶奢ってあげた。
他に使ってなかったしいいや。
ありがとう、おいしいってにこにこしてた。
深山に似た地味に整った顔で、清純派って感じで超可愛い。
横井さんもかわいいけど、また違ったかわいさ。
こんな妹欲しいな。
お兄ちゃんと仲いいの?って聞かれた。

うーん。
あのね、お兄ちゃんが家に何度も連れてくるような人、初めてなの。仲良くしてね。
うん、仲良くしたいと思ってるよ。
よかった。聡叔父さんがうるさいかもしれないけど、無視していいからね。あんまりひどかったら私が言ってあげる。

すごいいい子だ。
和んだ。

お婆ちゃんは冬お兄ちゃん可愛がってて、私はむかし喘息で大変だったからお母さん一人占めしてて、だから晴お兄ちゃんは叔父さんがずっと面倒みてたの。ちょっと過保護なんだ。ごめんね。

深山を心配してきてくれたらしい。
俺のこと、深山の友達って認められてるのが嬉しい。
聡さんだいっきらいだけど、そういう話聞くとちょっといい奴って思えて困る。

でも大嫌い。


10/02/10 お買いもの

玉子焼きに色々包むの楽しい。
カニカマは結構おいしかった。
彩りも綺麗。

朝のジョギング、もうちょっと距離伸ばしたいな。
でも朝これ以上早く起きるの嫌だ。

今日は、横井さんとお買いもの。
大型のホームセンターで調理グッズとお弁当グッズの買いだし。
なんか色々あって面白かった。
型抜きとか、ワクワクする。
俺がそんなかわいい弁当作ってどうするんだって思うが、入れたら綺麗になるだろうなあと思ったらついカゴに入れていた。
横井さんが楽しそうに笑っていた。
ちょっと恥ずかしい。
お菓子作りキットがあって、これだけでケーキが作れるってのがあったからそれも買った。
昔はまった工作グッズみたいだ。
そうか、何が楽しいって、料理って工作なんだ。
納得。

駅前でまた友人といる深山と会った。
深山は俺と横井さんを見て、少し不思議そうにしていた。
じゃあまたって言って別れた。
やっぱり、深山の友人たちに変な目で見られていた気がする。

俺と深山って、友達に見えないかな。
つい、お茶してる時に横井さんに聞いてしまった。
そうだね、タイプは全然違うねって言われた。
やっぱり、そうなのか、がっかり。

でも、私と君もタイプ違うよね。
タイプ一緒じゃなきゃ、友達になれないってことはないよ。

本当に横井さんは、最高に天使だ。
なんでこんないい人が育つんだろう。
どうやってこんないい子になるんだろう。

深山さんが好きなんだね。
うん、大好き。
ストレートだなあ。
横井さんも好き。

言ったら、横井さんが黙り込んでしまった。
好き好き言いすぎただろうか。
ひいただろうか。
その後笑ってたけど、今度から控えよう。
正直に言いたいこと言うっていっても、限度があるよな。
反省。

今日は楽しかった。
でも、俺ってやっぱり、深山に釣り合ってないのかな。
聡さんの言うとおり、深山の邪魔にしか、ならないのかな。

考えたくない。


10/02/11 情けない

休日だからいつもの倍走った。
疲れたけど、気持ちがいい。
走ることは、気持ちがいい。
走ってる間は苦しんだけどな。
何が気持ちがいいんだろう。

皆ともっと走れていたら、もっと楽しかったかな。
でも、自分が遅いって思い知らされながら、それでも競うために走らなきゃいけないのはすごい疲れた。
走ることが辛くて辛くて仕方なかった。
あのことがなくても、俺は結局部活をやめていたのかな。
すっげー、本当にチキン。

午後は深山に勉強教えてもらった。
深山の家は嫌だから、うちに来てもらった。
母さんは仕事だし。

やっぱりここ最近の授業、頭に入ってなかった。
反省。
でも、三学期はテストが一回しかなくていい。
グラタン作ってやった。
おいしいって言ってくれた。
よかった。
ホワイトソース好き。
焦げやすいけど作るのもなんか好き。

なんか食べてる深山みたらムラムラした。
この前深山でヌいたの思い出してしまった。
たっちゃいそうで困った。
ていうかちょっとたった。
まあ、仕方ない。

深山は、人を好きになったことないの?
みんな好きだ。嫌いになるってことはない。
普通に、嫌いな人っていない?
苦手な人はいる。けれど、嫌うとは違う気がする。
誰かを特別好きになったことはないの?
特別好き、が分からない。ただ、クラスメイト達と比べると家族や、君は近しく感じる。
………キスとか、したくなった人は?
自分からしたいと思ったことはない。

てことは、俺もそう思われてないってことだよな。
人を嫌いになれないって、なんか変。
なんか、聞いてると人のこと、どうでもいいって感じがする。
近しいって言ってくれてるけど、俺も結局どうでもいいのかな。
俺が深山なんて大嫌いっていって離れても、深山は悲しくないのかもしれない。
この前の時も、俺に任せるって言ってくれたしな。
どうしても離れたくない、なんて言ってくれなかった。

走ったときみたいに肺がズキズキする。
泣きそうだったけど、我慢した。


10/02/12 チョコ

かにさんウインナーとたこさんウインナー。
素晴らしい出来。
俺って天才かもしれない。

八代さんと横井さんにチョコ渡されて、今日がバレンタインだと思いだした。
すっかり忘れていた。
縁なかったしな。
後、クラスの女子が義理チョコくれて、全部で4個になった。
やっぱり嬉しい。
でもお返し考えたくない。

意外だったのが、横井さんが市販のチョコだった。
まあ、大変だよな。
でも、残念。
横井さんの手作りチョコ食べたかった。
八代さんのチョコはもちろん市販のチョコ。
よかった。
いくみさんのお菓子と同じぐらい怖い。

と思っていたら、バイト先に行ったらいくみさんがチョコくれた。
手作り。
一応お礼言った。
嫌ならあげないわよ!って言われた。
後少しで、じゃあ、遠慮しますって言いそうになった。
でも悪い。
好意だ。
俺は男だろう。
覚悟を決めた。

別に、決定的にまずいわけじゃない。
けど、なんだろう、この不快感。
なんでこんな不思議な食感なんだろう。
何入ってるんだろう。
逆にすごい。
素直に感想言ったら頭叩かれた。
そういう時は嘘でもおいしいって言うんだよ、って野川屋さんが教えてくれた。
次は気をつけよう。

そういえば、深山にチョコはあげるべきだろうか。
でもどっちも男だし。
痛いな。
寒いな。
よし、やめておこう。

深山もどうせ、欲しいなんて思ってないだろうし。


10/02/13 ケーキのキット

なんか、この前横井さんと買った奴、チョコレートケーキのキットだった。
別に何か考えて買ったわけじゃないんだけど。
ていうかバレンタインだからあんなに手作りキットがあったのか。
そういえば、そんなポスターとかいっぱいあった気がする。
今更気付いた。

作ったからには、誰かに食べてもらいたいよな。
別にバレンタインだからって訳じゃない。
キモイし。
サムイし。

俺なんかがチョコレート作ってもかわいくともなんともない。
横井さんとかなら別だけど。
でも、手元にあるんだから、仕方ない。
作らなきゃ、もったいないし。
今日暇だから、作りたいし。
明日は深山と遊ぶ約束してるから、ついでにあげるだけで。
それだけだ。
千秋ちゃんもいたら一緒に食べられるし。

なんでこのキット、ハート形なんだろう。
丸いのはないのか。
俺ケーキ型なんてもってない。
これで作るしかないのか。
仕方ない。
キットがこれなんだから仕方ない。
しかし、本当に冷静に考えるとキモい。
サムい。

まあ、いいか。

ケーキ作り楽しい。
ちょっとしぼんじゃったけど、まあ、いいや。
どうせお試しだし。
練習に作っただけだし。

味見はできない。
おいしいといいな。
深山、おいしいって言ってくれるといいな。
笑ってくれるといいな。





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